採用サイト4つの作成方法ごとの制作費用と特徴・7ステップの作り方
最近は、求人サイトで採用募集を行うだけでなく、求人情報に特化した採用サイトを作成し採用を行う企業が増えてきました。
ですが「自社も採用サイトを作って求職者を募りたいけれど、作り方や費用が分からない」と思っている採用担当者もいるでしょう。
この記事では採用サイトの制作方法や費用相場について解説します。
4つの採用サイト制作方法ごとの費用相場
採用サイトは制作方法の違いによって費用が変わります。
制作方法が複数あるため、それぞれの費用相場を事前に理解することが大切です。
ここからは、採用サイトの制作方法別に費用相場を説明します。
WordPress(ワードプレス)を利用する
WordPress(ワードプレス)とはオープンソースのブログソフトウェアのことです。
世界中で利用されており、HTMLやCSS、PHPといったプログラミング言語を利用してWebサイトを1から作るより、比較的簡単にWebサイトやブログサイトを作成することができます。
まずはじめにWordPress(ワードプレス)を利用するメリットからみていきましょう。
・拡張性が高い
この2点がメリットとして挙げられます。
WordPress(ワードプレス)はサイトのデザイン・レイアウトのテンプレートや拡張機能を追加するプラグインというツールが豊富にあり、無料のものを利用すれば制作費用を大きく抑えることができます。
機能拡張ツールであるプラグインを活用すれば、自身が作成したホームページに「お問い合わせフォーム」などを簡単に追加することができるのが特徴です。
一方デメリットは、2点挙げられます。
・専門の知識が必要
読み込みが遅いと、直帰率(他のページを見ず、サイトから離脱するユーザー)やサイトを見れない可能性が高まり、サイトを見ている人にネガティブな印象を与えてしまうかもしれません。
また、WordPress(ワードプレス)に関して知識やノウハウがない人が1人で採用サイトを構築するには限界があり、かなりの時間と労力が必要となります。
費用相場
自社のサーバーがある場合はサーバー代は不要となるため、約1万円~5万円抑えることができます。
しかし、自社で1から制作する場合はサイト作成に時間と労力を費やすうえ、制作後も自社で更新などを行わなければならないため、人件費が大きくかかるでしょう。
制作サイト構築ツールを利用する
採用サイト制作会社が運営している構築ツールを利用するメリットは、4点挙げられます。
・社内制度や求人対象、社内の写真などの必要な情報を構築ツールに入力するだけでサイトが作成できる
・Indeedなどの大手求人検索エンジンと連携していることが多い
・通常のWeb制作会社に依頼するより安価である
さらに、採用サイト専門の制作会社は制作実績やノウハウを持っているため、人材採用率に重きを置いた戦略的なサイトを構築するためのサポートが受けられます。
一方デメリットは、採用サイトを作成する際にテンプレートを利用するため、オリジナル性に乏しいことがあげられます。
費用相場
使用する採用サイト構築ツールによって費用は異なりますが、一般的には以下の費用がかかります。
・初期費用:1万円〜数十万円
・月額費用:数万円
サイト作成代行や写真撮影などのオプションを付ける場合は追加費用がかかります。
制作会社に依頼する
制作を外注する方法の1つである制作会社に採用サイトの制作を任せる場合、メリットは2点挙げられます。
・採用サイトにオリジナルのデザインやコンテンツを作成することができる
先ほど紹介した採用サイト構築ツールでは、自社の情報・社員インタビュー・会社の雰囲気がわかる写真などを自ら登録しなければなりませんが、これらの作業もすべて制作会社が行ってくれるというメリットがあります。
一方デメリットは、2点挙げられます。
・制作費用がWordPress(ワードプレス)や採用サイト構築ツール、フリーランスに依頼するよりも高価である
費用相場
制作会社に依頼する場合も、費用はその制作会社によって違いがあり、また、同じ制作会社でも以下のように自社が求めるクオリティによって費用が変わってきます。
この場合は数万円〜10万円ほどの費用が必要となるでしょう。
テンプレートを使用するためオリジナル性に乏しいサイトとなったり、運営費用が月々必要となったりと注意が必要です。
利用する制作会社の費用や使用できるサイトデザインについて事前に調べておくことをおすすめします。この場合は数十万円〜50万円ほどの費用が必要となるでしょう。
テンプレートを使用しないため採用サイトのデザインをこだわることができます。
また自社が希望する写真や動画などのコンテンツを作成・挿入してもらうことも可能です。オーダーメイドで採用サイトのデザインや写真などのコンテンツを任せたい場合は、50万円~150万円ほどの費用が必要となるでしょう。
さらに、採用戦略などの採用コンサルティングまで任せると150万円以上する場合もあります。フリーランスに依頼する
制作会社だけでなく、Webサイトをフリーランスで作成している方に採用サイト作成を依頼することも可能です。
・大規模なWebサイトでなければ、高品質なWebサイトも期待できる
というメリットが挙げられます。
しかし、採用サイトを専門で作成しているフリーランスは非常に少数といえるでしょう。
その理由は、採用サイト作成には最低でも以下のような情報が必要だからです。
・会社概要
・事業内容
・募集要項
・代表者あいさつ
・社員紹介、インタビュー
・選考の流れ
・お問い合わせ
いくらそのフリーランスが経験豊富でスキルが高くても、1人で採用サイトを作り上げるとなると準備の面でかなりの負担になってしまいます。
費用相場
同じフリーランスでも個人のスキルや経験によって費用は大きく変わりますが、おおよその費用の目安としては一般的なサイト作成と同様に10万円から30万円ほどの費用が必要です。
また、駆け出しのフリーランスなら10万円以下で引き受けてくれる場合もあります。
フリーランスへの依頼費用が安い理由は、人件費と間接費用がかからないためです。
フリーランスは基本的にすべての作業を1人で行うことが多く、自宅=仕事場というケースが多いため、間接費用も安くなるのです。
※採用サイト制作方法についてはこちら
採用サイト2つの制作方法とは|おすすめの制作会社と制作ツール6選
《費用別》採用サイトにかかる制作費用と特徴
ここからは10万円以下、10万円〜50万円、50万円〜100万円、100万円以上と4つの費用別に、制作できる採用サイトの特徴を説明します。
制作費用10万円以下の場合
採用サイトは、10万円以下で作成することも可能です。
10万円以下の費用しかかけられない場合は、採用サイトの制作ツールを使って自社で制作することになり、採用サイト内に掲載する画像も自社側で用意する必要があります。
ただし制作ツールにサイトのデザインを依存することになるため、ツールに付属した、限られたデザインテンプレートのみしか使用できないことから、他社との差別化を図ることが難しくなるかもしれません。
制作可能ページ数は10ページ以下で、制作期間の目安は1週間以内です。
制作費用10万円〜50万円の場合
10万円〜50万円をかけると、制作会社に依頼して少し見栄えする採用サイトを作成できるでしょう。
ただ、カメラマンによる撮影やライターによるライティングは含まれていない場合がほとんどです。
写真撮影やライティングを依頼するとなると別料金となるため、費用を上乗せすることが難しければ、写真や求人原稿は自社で用意する必要があります。
制作可能ページ数は10ページ前後で、制作期間は2週間〜1か月です。
制作費用50万円〜100万円の場合
50万円〜100万円をかけると、制作前のヒアリングから行ってくれる場合が多く、自社の希望を多く取り込んだサイトの制作が可能です。
制作費用の中にカメラマンによる撮影やライターによるランティングも含まれることが多く、オリジナルコンテンツや社員インタビューのページなども作成できます。
制作可能ページ数は15ページ前後で、制作期間の目安は1〜2か月です。
制作費用100万円以上の場合
100万円以上をかけると、デザインや掲載内容にこだわった採用サイトを作成できます。
制作会社による完全オリジナルデザインや、プロのカメラマンによる撮影とライターによるライティングもあり、動画の埋め込みといったことも可能です。
100万円以上の価格帯になると、採用サイトの制作だけではなく人材採用に関する相談やサポートを受けられる採用コンサルティング料も含まれた金額になります。
制作可能ページ数は20ページ以上で、制作期間の目安は2〜3か月です。
※採用サイト作成に活用できる補助金制度についてはこちら
【採用を効率化!IT導入補助金の申請方法と3つの活用方法】
採用サイトの作り方7ステップ
採用サイトの作成方法を7つのステップに分けて説明します。
【ステップ1】採用サイトを作成する目的とターゲットを選定する
採用サイトを制作する目的と採用したいターゲットを選定するためには、詳細なペルソナ設定が重要です。
マーケティングにおけるペルソナとは、サービスや商品を利用する架空の人物像のことで、ペルソナ設定とは架空のユーザーの性別や年齢、職業などを設定し、市場でのニーズを探ることを指します。
採用においてもペルソナ設定とは、「40代、大卒、業務経験あり、既婚」といったどのような人物を採用したいのかを明確にすることです。
ペルソナ設定をする理由は、どのような求職者を募集したいのかを明確にし、企業のどのような面をPRするのかを考えるためで、採用サイトを作成する目的は、企業の情報を求職者にアピールすることはもちろん、採用側と応募側の条件やスキルのミスマッチを防ぐためです。
【ステップ2】求職者が求める情報を精査する
採用サイトを作成するまえに、求職者が求める情報を具体的に挙げることが大切になります。
なぜなら求職者が知りたい情報が採用サイトに掲載されていないと、求職者が応募に踏み切らない可能性があり、応募数増加につながらないからです。
求職者が求人情報を詳しく理解しないまま応募してしまうと、企業側と応募側にミスマッチが起こりやすくなり、早期退職する可能性があります。
求職者が知りたい情報とは例えば以下です。
【仕事内容】仕事の詳細、仕事のやりがい、仕事の難しさ
【待遇】給与、休日、勤務地など
また採用基準が違うため、採用サイト内では新卒採用と中途採用でページを分けた方が良いでしょう。
新卒採用の場合は研修制度がある場合が多く、中途採用は即戦力を必要としていることがほとんどであるため、求職者に求めるスキルや経験が違います。
そのため新卒採用と中途採用のページを分けたほうが、求職者にとっても求められているものが分かりやすい採用サイトになるでしょう。
【ステップ3】競合他社を分析し、自社の掲載したい情報を精査する
競合他社と差別化し応募者を増やすために、他社の採用サイトを分析する必要があります。
SimilarWebやahrefsといった分析ツールを使い、他社サイトのアクセス数や流入キーワードなどを確認することが可能です。
他社の採用サイトを分析することで、他社サイトのどのページにアクセス数が多いかがわかるだけでなく、アクセス数が多いページはそれだけ求職者にとって魅力的な内容になっていることが多いため、分析した内容を自社の採用サイトに活かすことができます。
【ステップ4】制作方法を決める
採用サイトの制作方法には、採用サイト作成サービスを使い自社で作成する、制作会社に依頼する、クラウドソーシングを使いフリーランスに依頼する、という3パターンがあります。
「デザインに特にこだわりはないので、費用や時間をかけずに制作したい」という場合は採用サイト作成サービスを使い、「時間や費用はかかってもいいので、オリジナルデザインにこだわりたい」場合は制作会社に依頼し、「簡単なやり取りで早く話を進めたい」という場合はフリーランスに依頼するのが良いでしょう。
【ステップ5】基本のコンテンツを作成する
基本のコンテンツは求職者が知りたい重要な情報であるため、採用サイトに必ず掲載しましょう。
採用サイトに最低限入れたいコンテンツは以下の8項目です。
1.会社概要・事業内容
本社所在地や資本金、事業内容など、まずは基本となる、企業情報の部分です。
2.募集要項
求職者が一番知りたい情報で、雇用形態、応募資格、給与、勤務時間、勤務地などの情報が書かれた部分です。
3.代表者のメッセージ
代表者がどのような考え方を持っているかも、求職者にとっては知りたいポイントのひとつです。
代表者の経営理念や価値観などを掲載しておくと、共感できる求職者を集めることができるでしょう。
4.社員紹介・インタビュー
従業員の1日のスケジュールややりがいなどを掲載すると、仕事の流れやモチベーションを求職者に伝えることができます。
5.福利厚生
資格取得手当や社員食堂の有無などの福利厚生も、企業の従業員に対しての保証がされているか、求職者に重要視されるポイントです。
6.SNSアカウント
企業がSNSアカウントを持っているかも求職者が知りたい重要のひとつです。
ユーザー目線でSNSを通して企業の最新情報やサービス内容が見られるため、採用においてもSNSは大切なポイントになります。
7.選考の流れ・応募方法
求職者によってそれぞれ希望の入社時期は違いますが、応募から入社までどのぐらいの日にちがかかるのかを知らせておくと、求職者が就活スケジュールを組みやすく、親切な印象を与えられるでしょう。
疑問があっても、電話で聞きづらいと思う求職者がいたとき、よくある質問のページで解決できれば、ミスマッチの防止および応募への後押しになります。
【ステップ6】サイトマップを作り構成を把握する
サイトマップとは、Webサイト内のページ構成をツリー上にまとめている図のことで、ユーザーや検索エンジンにページ構成を分かりやすく伝える役割を持っています。
サイトマップにはXMLとHTMLの2種類があり、XMLは検索エンジンに対してのサイトマップでサイトページ上には表示されないもので、HTMLはページのフッター部分にあることが多く、訪問者に対してサイトの全体や現在地を知らせるものです。
【ステップ7】サイトをデザインする
Webサイトのデザインは、サイト訪問者の視覚に訴える大切な部分なため、シンプルで分かりやすいデザインを心がけることが大切です。
コンテンツが多すぎて見づらくなると、事業内容が何で求職者に何を伝えたいのかがわかりにくくなってしまいます。
一方で採用サイトの情報量は多い方が、求職者が企業についての多くの情報を確認することができ、欲しい人材と応募してくる人材のミスマッチを防ぐことにもつながるメリットがあるのです。
採用サイト制作の際には「SANKOU!」や「MUUUUU.ORG」などのサイト集を参考に制作してみましょう。
※採用効果をあげるIndeed(インディード)の活用法についてはこちら
【求人募集が簡単にできるIndeed(インディード)の効果的な使い方】
《目的別》おすすめの制作方法
ここからは、目的別におすすめの採用サイトの制作方法を説明します。
制作費用を抑えたいなら【自社作成】
コーディングの知識がなくても簡単にWebサイトを制作できるツールは少なくありません。
採用サイト制作においてツールを使用するメリットは、費用を抑えられ、短期間で制作できることです。
ツールによっては無料で制作できたり、1日以内で制作できるものもあるため、利用しやすいでしょう。
ここでは、サイト制作に使いやすいツールを紹介します。
無料作成で機能も充実 《WordPress(ワードプレス)》
WordPress(ワードプレス)とはWebサイトやブログサイトが簡単に作成できるツールで、世界中のWebサイトの40%のシェアを占めています。
WordPress(ワードプレス)を使って採用サイトを作成するメリットは、無料で使える、操作が簡単なことです。
さらに機能を追加する仕組みであるプラグインを使えば、SEO対策や問い合わせフォームの追加もできます。
ただし、制作したサイトをインターネット上に公開するためにはドメイン作成をする必要があり、ドメインを作成するためには別途月額費用がかかるため、注意が必要です。
費用を抑え簡単に採用サイト作成するなら【採用サイト構築ツール】
採用サイト構築ツールを使えば、プログラミングやコーディングの知識がなくても簡単に採用サイトを制作することが可能です。
ここでは、採用サイト制作に便利なツールを紹介します。
低コストで採用サイトを簡単に作成 《トルー》
トルーは、株式会社ダトラが提供する採用サイト構築ツールです。
300社以上に利用されており、費用は月額1万円〜5万円(税別)となっています。
求職者の応募率を上げるために有効な「LINE応募」にも対応しているのがメリットです。
SEO対策の「トループラグイン」を利用すると、既存の自社サイト内に採用サイトを置くことができるため、デザインや内容の統一性を持ちつつ、既存サイトのドメインパワーを活かしたSEO対策が可能でしょう。
制作費用よりも質の高さを重視するなら【制作会社】
制作費用を気にせずに本格的な採用サイトを制作したいなら、自社制作よりも費用はかかりますが、制作会社に依頼するのが良いでしょう。
豊富な実績とノウハウを持つ 《株式会社ONE》
株式会社ONEは、新宿に本社を置く制作会社です。
プロのカメラマンが撮影、プロのライターが執筆を担当し、オリジナルデザインのフルオーダーメイドが特徴で、社風を反映したデザインで求職者に伝わりやすい採用サイトが制作できます。
費用は100万円〜ですが、費用を抑えたい方向けに5万円〜でテンプレートを使用した作成プランもあるため、自社のニーズに合わせて選択可能です。
5万円〜制作できるプランでは、採用サイト作成後も管理画面から簡単に内容の変更ができます。
制作費用を抑え作成を依頼したいなら【フリーランス】
フリーランスとは特定の企業に属さず、個人で、企業もしくは個人のクライアントから仕事を請け負う働き方です。
フリーランスに依頼するメリットとして、制作会社に依頼するよりも費用を抑えられる、企業を通さず簡単なやり取り依頼できるといったことが挙げられます。
一方でデメリットとして納期が遅れるといったリスクがあることを踏まえておく必要があるでしょう。
さまざまなクリエイターが在籍 《ココナラ》
ココナラとは、似顔絵やホームページ制作などのさまざまなスキルをオンライン上で受発注できるサービスです。
ココナラでは、出品者がWordPress(ワードプレス)やWixといったWebサイト制作ツールを使って作成している場合が多いため、完全オリジナルデザインで作成する場合よりも、比較的費用を抑えて仕事を依頼できます。
まとめ
採用サイトにはさまざまな制作方法があり、ひとつひとつのステップを理解しながら制作すれば、求職者の目に留まり応募を後押しする採用サイトを制作できるでしょう。
費用は高いですがオリジナルデザインの採用サイトの制作を依頼したり、自社制作で費用を抑えたりと、制作費用のかけ方もさまざまです。
一括採用管理システム「トルー」なら、月額1.5万円から始められ、自社の採用サイトや応募フォームを簡単に作成できます。
Indeedをはじめ6大求人エンジンに情報が自動で更新され、必要な情報のアップデートも簡単に行うことが可能です。
LINE応募や求人票、応募者のCSV一括ダウンロードなど、企業に適した活用ができます。
専用担当者のサポートにより採用戦略のアドバイスももらえるため、求人方法の悩みを解決するためにもトルーの活用を検討してみてはいかがでしょうか。