結果を出したい担当者必読!欲しい人材採用を成功に導く【採用計画の立て方】
「採用計画を立てるといっても、何から取り組めばいいか分からない」「採用計画の立て方がわからない」 とお悩みの採用担当者様が多いのではないでしょうか。
昨今、求職者にとって有利な売り手市場であることや、労働生産人口の減少による人材不足の影響で、採用活動そのものが難しくなっています。
このような状況の中、自社の求める人材を確実に採用するためには、【採用目的や採用課題を明確化し、自社で活躍してくれる人材を採用できるよう、具体的に採用計画を立てること】が重要です。
採用のプロである私たちが、採用計画の立て方と成功に導く採用計画を立てるための3つのポイントをお伝えします。
この記事をよく読み、自社にとって有益な人材を採用できる採用計画を立てるために役立ててくださいね。
このコラムの目次
採用計画とは?
そもそも、採用計画とはどういうもので、なぜ必要なのでしょうか。
まずは、採用担当者なら理解しておきたい採用計画とその必要性についてお伝えします。
採用計画とは?
採用計画とは、企業にとって財産である人材を適切に採用するための計画のことです。
なぜ採用計画が必要なのか
採用計画は、自社の求める人材を採用するために必要です。
以前から採用活動において採用計画は必要とされていましたが、近年、企業や採用市場を取り巻く状況が変化したことにより、採用計画の必要性がさらに高まっています。
・急速な少子高齢化による労働人口の減少が進み、少ない働き手からいかに良い人材を確保するかが求められるようになった
・新卒採用では、経団連の「採用選考に関する指針」が変更されたことを受け、広報・選考活動期間が以前よりも短くなり、学生の獲得が厳しくなった
・売り手市場のため、採用できても内定辞退や退職となり定着しないこのような状況である今こそ、自社の求める人材を獲得できる採用計画を立てる必要があるのです。
採用計画を立てる前にやっておくべき2つのこと
採用計画を立てる前にやるべきことを2つ紹介します。
(1)自社の事業計画を把握する
企業の中長期的な数値目標や成長戦略などを含む事業計画を把握することで、どの部署・ポジションに、いつまでに、どのような人材を、何人増員する必要があるのかを見積もることができます。
事業計画に基づいた採用計画を立てなければ、事業の成長・目標達成を妨げる可能性があります。
採用計画を立てるときには、会社と採用担当者双方の目線を合わせることが重要です。
(2)自社の採用活動を振り返り、採用課題を明確にする
採用活動を3つの項目を使って振り返ることで、どの部分に解決すべき課題があるのかが明らかになります。
⑴採用決定数や採用目標に対する達成率
⑵採用スケジュールの予定と実際の活動との乖離
⑶スキル、人物面などの採用した人物への満足度
例えば内定辞退者が想定よりも多くなった場合、自社の魅力を十分に伝えられていないことや、内定者へのフォローが不十分だったなど、採用フローに課題があることが分かります。
また、入社後の定着率が芳しくない場合、仕事内容や待遇に関して内定者との間で意思の疎通が十分にとれていないことや、入社前後の研修不足など受け入れ体制に課題がある場合があることも、心にとめておく必要があります。
さらに、採用課題を把握するには、採用活動だけではなく入社後の評価についても振り返る必要があります。
配属先の部署と連携し希望する人材に足りなかった能力はないか、新たな要望はないか、しっかり活躍できているかなどヒアリングしておきましょう。
【今すぐ実践!】本気で採用を成功させたい担当者のための採用計画の立て方
採用計画を立てる前の準備はできましたか?
それでは、ここからは、採用計画を立てるための具体的な手順を見ていきましょう。
(1)採用目標・採用の目的を明確にする
採用目標や目的を明確にすることは、自社の採用目標や目的に沿った採用活動を成功させるために大切です。
これらを明確にすることによって、採用活動の途中で起こりがちな最初の目標や目的とのズレを防ぐことができます。
目標・目的を明確にするためには、「5W2H」を意識することが大切です。
そうすれば具体的な採用目標・目的が見え、軸のブレない採用計画が立てられます。
5W2H |
具体例 |
What (何を) |
中途採用を |
When (いつまでに) |
半年以内に |
Where (どの部署・部門に) |
Webマーケティング部門に |
Who (どのような人物を) |
目標達成意欲が高く営業経験のある人物を |
Why (どういう理由で) |
新規クライアントの担当と取引額の増額のために |
How (どのように採用・配置するか) |
人材紹介会社とネット求人広告を使って |
How much (いくらの予算で) |
50万円で |
(2)自社が求める人物像を明確にする
どのような人材を採用したいのか、求める人物像を具体的にしていけばしていくほど御社で働くイメージができ、条件にマッチする求職者からの応募の獲得や入社後のミスマッチが防げます。
具体的な人物像とは、・専門知識や技術(テクニカルスキル) ・対人関係能力(ヒューマンスキル) ・人間性(パーソナリティ) の3つの項目に分けられます。
人材が必要な部署・部門によって求める人物像が異なる場合も少なくありません。
求める人物像は会社として設定するのではなく、人材が必要な部署や職種ごとにそれぞれ設定することが大切です。
《具体的な人物像の例》
専門知識や技術(テクニカルスキル) |
パソコンスキル、会計知識など |
対人関係能力(ヒューマンスキル) |
コミュニケーション能力、リーダーシップなど |
人間性(パーソナリティ) |
社交性、積極性など |
(3)評価方法・選考方法を決める
評価方法・選考方法は、応募者が企業が求める人材かどうか見極めるために重要です。
せっかく採用計画を立てても、応募者を正しく評価できなければ意味がありません。しっかりと見極めるための「評価方法・選考方法を決める流れ」をまとめましたので参考にしてください。
1.評価方法の決定
まず、評価に必要な「入社時に求める要素」を定義付けします。
■必要レベル:必ず必要か(必須)・あると望ましいか(歓迎)など
これら2つの観点から、評価基準を決めていきましょう。
2.選考方法の決定
どういった選考方法で「入社時に求める要素」を見極めるのかを選定します。
《選考方法の具体例と得られる要素》
選考方法 |
選考方法の具体例 |
得られる要素 |
書類選考 |
履歴書/職務経歴書・エントリーシート・自己PRなど |
能力や意欲 |
筆記試験 |
一般常識試験・適性検査・小論文など |
知識や適性 |
面接選考 |
個人面接・集団面接・グループディスカッションなど |
総合的な人物像 |
このように、選考方法によって得られる要素は異なります。
選考ステップと合否ラインが決まったら、面接時に使用するチェックシートを作成しましょう。
選考方法は採用予算や求める人物像によって異なります。
自社にとって、どの組み合わせで選考すれば求める人物像を見極めることができるのか、じっくり考えてみてください。
(4)採用方法を決める
採用方法は多くの種類があり、それぞれ異なる特徴があります。
選定によって、採用成功の確率が変わるため重要なポイントです。
目標人数はどのくらいか、選考期間はどのくらいあるのか、どのような人が欲しいのかを踏まえて検討する必要があります。
採用方法の種類は、求人広告・人材紹介・人材派遣・自社ホームページ・説明会、イベント・ハローワーク・学校、専門学校・SNS・知人の紹介などがあります。
新卒・中途採用なのか、特性やメインユーザー層はどこかということも考慮して決めていきましょう。
※採用方法の選定方法や種類について詳しく知りたい方はコチラ
(5)採用スケジュールを作る
採用募集から入社希望日までの採用スケジュールを作成します。
作成する際は、「自社の採用スケジュール」に加え、「利用している採用会社とのスケジュール」や「必要な準備」なども忘れずに予定に組み込みます。
作成が完了したら、「いつまでに求人広告用の写真撮影、取材を行う」「就職イベント用の書類を作成する」などの必要なタスクを洗いだし、担当者を決めましょう。
そうすることでスケジュールに無理がないか、いつが忙しくどの時期までに誰が何をしておかなければならないのか、が把握できます。これにより余裕をもって準備に取りかかることができます。
(6)予算を算出する
予算を割り出す際のポイントは、・何をやるのか・どのくらいやるのか・どの程度の費用がかかるのか という視点で必要な費用を算出することです。
他にも、緊急度・優先度はどうか、「必ず必要」なのか「できれば必要」なのかも踏まえ決めます。
あらかじめ予算が決まっている場合、限られた予算内で最大限の結果を出すために優先度の低いものは削減も検討していかなければなりません。
また、優先度や重要度が高い採用活動だが予算が足りない場合、上司や予算の決裁権のある人物に掛け合うことも必要です。
その際は、「その採用活動が事業成功や自社の今後のビジョンにどれほど重要なのか」「なぜそれが必要なのか」 、「それを行わなかった場合、どれほどの損や影響が出るのか」などの理由を明確に説明できるようにしておきます。
【採用担当者必読!】成功に導く 採用計画を立てるための3つのポイント
最後に、採用に成功する採用計画を立てるための3つのポイントをご紹介します。
(1)求職者の動きを知る
採用成功へはターゲットである求職者の動きを知ることも必要です。
近年有効求人倍率が高くなっていますが、全ての業界で求職者の動きが活発になっているわけではありません。
例えば、「中途採用市場は1月~3月は求職者数が増えるが、8月は転職を検討する人材が減る」という情報を知っているのと知っていないのでは、採用計画の具体性が変わってきます。
このように、求職者の動きを知ることでどの時期から募集をかけるべきか、どの採用方法を選ぶべきかなど具体的な採用計画を立てることができます。
(2)競合他社の動きを知る
採用活動を自社にとって有利な状況へ持っていくためには、自社と競合することの多い他社や業種の採用動向を把握し、差別化を図ることも重要です。
競合他社がどのような人材をターゲットにしているのか、採用人数や給与など比較検討できる指標を設定し、分析を行いましょう。
比較や分析をして導き出された、求人内容や採用時期など自社アピールできる部分を採用計画に反映させることで、採用成功に繋がる採用計画を立てることができます。
(3)自社の採用力を知る
自社の採用力によって、同じ採用計画でも採用成功の確率は大きく変わります。
自社の採用力を改善し採用確率をあげることができれば、採用費用だけでなく採用に必要な人員や時間の削減につながります。
自社採用力とは、一般的に「企業力」「労働条件」「採用活動力」の3つで構成されており、以下のような公式で表されます。
採用力を構成する、それぞれの要素を自社に置き換えてみましょう。
企業認知度や商品・サービスといった「企業力」や雇用形態、待遇といった「労働条件」はすぐに変えることは難しいかもしれませんが、効果的な採用方法の選択スキルや面接スキルなどの「採用活動力」は改善次第で技術を高めていくことができます。
このように自社の採用力を知ることで、採用成功するために必要な課題点や改善点を踏まえた採用計画を立てることができます。
まとめ
採用を成功させるためには、採用実績の振り返りなどの事前準備から採用スケジュールまで、採用計画を綿密に立てる必要があります。
採用計画は自社の目標や採用力といった内部環境のことだけでなく、求職者や競合他社のニーズといった外部環境についてもしっかりと把握することが大切です。
この記事を参考に、自社の求める人材の採用を実現できる採用計画を立ててくださいね。
※この記事は、2019年10月現在の情報を元に作成しております。
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これさえ読めば採用活動のすべてが分かる!
「採用活動前に読んでおきたい記事まとめ」
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誰にも聞けない採用活動の詳細を、ステップごとに分かりやすくまとめました。
5分程度で読める記事ですので、ぜひお読みいただき、御社の採用活動にお役立てください。
STEP2 採用方法の選定
STEP3 求人票の作成
STEP4 応募者対応の方法
STEP5 採用結果の連絡方法と入社までの手続きのフロー